2017.07.27 Thursday 01:59

本:ふくわらい 西加奈子

 

少し前の西加奈子氏の小説。

タイトル、そしてその明るい絵本を連想させるようなカバーとは裏腹にその内容は結構(もちろん文字なんですが)グラフィックで小心者の自分は、やめようかぁと思いつつもやっぱり最後まで読んでしまいました。どこか”いやいや”ながらも結局続きがどうなるか知りたい・・・・まんまとはまってました。(;^_^A でも、きちんと理解するにはもう2回ぐらい読まないとダメな気がするので、また折を見てチャレンジしたいと思います。さくらしか読んでいなかったのでいろんな意味でびっくりでした。

 

 

 

P-222

 

定:

私には、ずっと友人と呼べる人がいませんでした。ずっと、ずっと。人と接することがどういことなのか、よく分からないし、友達がいないということがどいうことなのか、寂しいという感情がどいうものなのかさえ、よく分からないんです。でも何かが出来上がる瞬間、それを目撃することに、私は感動するんです。その時には寂しいだとか、嬉しいだとか、そういう、人間らしい、というのですか、そういう感情が、分かる気がするんです。言葉を、それを誰が作ったかのか分からないのですが、それらを組み合わせて、文章が出来る。誰かがそれをすると、私は、その誰かの感情を、なぞれるような気がするんです。

 

***

 

P-223

 

定:

私は、言葉をつらねて文章が出来る瞬間に立ち会いたい。それと同じように、目や鼻や口や眉毛が、どこにどうやって配置されて顔が出来るのか、その瞬間に立ち会いたいんです。

 

***

 

そうです。それが神の領域だというなら、私は神になりたい。顔はどうやって出来るのでしょうか。それがその人をその人たらしめているものは、何なのでしょうか? 無意識のうちに定は、指先を動かしていた。 それは幼いころからずっと、やり続けてきた行為だった。 目や、鼻や口や、眉毛を、思うとろこに、思うままに置くのだ。幼い頃だけではなかった。厚い壁に囲まれていた今まで、一人でずっと、やり続けてきた行為だった。(ここからはネタバレになるので書けません!っ十分ネタバレれかなぁ・・・)

 


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